テレビ愛知の再放送の「忠臣蔵」を見るともなく見る。
あぐりの下へ内蔵助が最後の挨拶に訪れる。
その夜あぐりの妹とあぐりが入れ替わる。
野暮で下世話な話だが、その後どうなったか?
以前、「源氏物語」の講演会で、光源氏六条御息所の所へ寄った折の場面を、その時の先生が面白く解説した。
源氏物語には行間を読み解く面白みがあるそうだ。
本文には書かれていないが、はたして光源氏は部屋に入れてもらえたのかどうか?
業界ではこういうことを、<実事>があったかどうかというそうである。
聴衆に向かって、あった、なかった、わからない、さあ手を上げて下さい、ときた。
もちろん、私はあったに手を上げた。
先生の結論は勿論<あった>なのであるが、その後の解説が真骨頂で、六条御息所が横になったまま上体を上げて光源氏を見送る絵を指して、これは腰がくたくたになっているため立ち上がれないのですと説明したのである。
内蔵助とあぐりにはどのような<実事>が?