句吟行 完  渡邉 羅山

四日目

両津港よりフェリーで新潟に戻る

  「両津湾案山子の顔も遠退きし」

新潟から北陸自動車道路に入り出雲崎良寛記念館、芭蕉園による

  「手鞠つく良寛和尚に蕎麦の花」

芭蕉園には「荒海や佐渡に横たふ天の川」の句碑が建っている

  「佐渡を詠む芭蕉の句碑や虫の声」

再び北陸自動車道を南下、大河ドラマ風林火山春日山城へよる

  「天高く謙信像を仰ぎ見る」

帰途 傘の心配があったがすべて必要なしの佐渡旅行であった

  「秋扇や流人文化の佐渡ヶ島
                    (完)


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作意の無い素直な写生に好感。俳句の基本はやはり写生。
以下の10句を頂きました。

  秋鮭の香りも高くわっぱ飯
  蜩を清水寺に聞く異国人
  蜻蛉飛ぶ七浦海岸蟹一つ
  遊郭の金鉱大工に新酒かな
  荒波に丸き石なり鉦叩
  海べりの賽ノ河原やきりぎりす
  秋の宵加茂湖に並ぶ牡蠣筏
  手鞠つく良寛和尚に蕎麦の花
  佐渡を詠む芭蕉の句碑や虫の声
  秋扇や流人文化の佐渡ヶ島

次なる句を楽しみにしています。

 <徒歩>