句吟行 其の三

三日目

蓮華峰寺に行く道で昨日清水寺であった名古屋に住む米国人と再会、言葉を交わす

  「秋の朝アメリカ人と再会す」

今日の最初の訪問地、蓮華峰寺に下車

  「蓮華峰寺荘厳の棟秋の空」

境内は広く立派な建物がいくつもある

  「燈籠の灯や仁王門蓮華峰寺」

海岸道路に人面の横顔をした自然石がある

  「眺め見る人面岩や鰯雲

海岸線の長手岬に寄るが誰もいない

  「長手岬たゞひっそりと野菊咲く」

七浦海岸の夫婦岩誰もいなかったが後で観光バス一台がきた

  「秋の海静かに並ぶ夫婦岩

前の佐渡旅行の時無名異焼水差しを買ったドライブイン。海は静かで蟹一匹発見

  「蜻蛉飛ぶ七浦海岸蟹一つ」

佐渡一番の観光地佐渡金山到着

  「坑道や佐渡金山は肌寒し」

金銀の鉱石を掘り出していた昔が偲ばれる

  「金銀の鉱脈たどる女郎花」

鉱石を掘り出す金鉱人足の生活は厳しく過酷であった

  「遊郭の金鉱大工に新酒かな」

尖閣湾の観光海中船に乗り海岸や海底を覗き泳ぐ魚が見える。黒鯛の群れ発見

  「荒波の尖閣湾は秋高し」

海中船は外海に出たらしく揺れ方がものすごい

  「秋の波海中船は揺れに揺る」

海岸道路から大きな亀の頭に見える半島が出現

  「秋の海泳ぎだすかや大野亀」

海岸べりの賽ノ河原に歩く、途中の海岸の小石は荒波にもまれて丸くかっこいい

  「荒波に丸き石なり鉦叩」

賽ノ河原への道の草むらにはこおろぎ・きりぎりす・鉦叩が競って鳴いていた

  「海べりの賽ノ河原やきりぎりす」

佐渡ヶ島の最北端弾崎灯台。展望台に行くと灯台守の唄が自然に流れた

  「秋の海灯台守唄弾崎」

本日の予定はすべて終了。宿泊先両津の佐渡グランドホテルに到着

  「秋の宵加茂湖に並ぶ牡蠣筏」

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ドラゴンズ。
三塁打の井上が振り上げた拳を見て、残り試合すべてに勝つような気がしてきた。