楡家の人びと

私の20才前後にせっせと読んでいた小説の中でついつい読みそびれてしまった作品に北杜夫の『楡家の人びと』があります。
ネットの記事で三島由紀夫がこの作品を絶賛しているのを見つけたので「ふ~ん」という感じで読み始めました。
作者の家族をモデルに、大正4年から昭和21年までの祖父の立ち上げた精神病院を主に舞台にしています。
父親の斎藤茂吉がどのように描かれているのか興味がありましたが、歌人としての父親には触れていないようです。

マトリックス

知人に「マトリックス」の大ファンがいて、どんなものかと三作品を録画してみました。

第一作はそこそこ良かったのですが、第二作の長い格闘シーンが同じことの繰り返しのように見えて耐え切れず早回しにしたのですが、何回目かのアクションシーンでついに居眠りをしてしまいました。

ということで半ばで断念。第三作も削除してしまいました。

そういえば、「ジョン・ウィック」も格闘シーンがくどかったなあと思い返しています。

 

落ちてゐし種ふくらめる雨水かな 滝沢伊代次

今日は二十四節気のひとつ、雨水。

七十二候では、雨水の初候は「獺祭魚(かわうそうおをまつる)」。かわうそが捕らえた魚を川岸に並べている様子が、人が祭りのときに物を供える様子に見えたことから生まれた季節の名前です。

 獺祭やキュッキュと磨く窓硝子 徒歩

獺は何て鳴くのかなと想像した時、私の頭の中で「キュッキュ」と鳴きました。それでこんな句ができました。

 新札を財布に獺の祭かな

この句は祭りからの連想で今日は新札をぐらいの発想でしょうか。

正岡子規には『獺祭書屋俳話』という著書があります。

しばらくは野火のうつり香義仲忌  飯田龍太

川崎展宏に『義仲』という句集があり、有名な<「大和」よりヨモツヒラサカスミレサク>という句が入っています。
でも義仲の句はひとつもなくて「巴寺」という句が収録されています。
それにしても芭蕉は義仲と同じ所に埋葬してほしいと願うほどですし、木曽義仲は人を魅了して止まない魅力があるようです。

義仲寺

母の銀行口座の解約のための戸籍謄本の遠方からの取り寄せに目途がたったので、3月の京都句会の出席も叶いそうです。

三月句会は近江の義仲寺。

今度で4回目ぐらいでしょうか。

小さい寺ですが義仲や芭蕉に所縁の寺ですので、歴史に思いを馳せれば小さな景色も趣が違って見えてきます。