俳句

校門に守衛佇む夕桜 徒歩

タイトルの句は河原地主宰から◎を頂いた句ですが、元は「校門に佇む守衛夕桜」でした。コピペではなくスマホの手打ちでしたので、間違えて投句したのですが、怪我の功名です。

4月京都句会

昨日は京都句会。 滋賀県の膳所城址公園の吟行でした。 膳所神社 春光や湖を向きたる薬医門 徒歩 木の根這ふ龍神の碑花散れり 哲半 湖魚店の佃煮光る木の芽晴 万里子 集まりて湖城の桜愛でてをり 伽葉 春の鴨水輪崩して羽繕ひ 範子 紅枝垂ベンチに犬と老人と…

くべ足して暗みたりけり花篝 西村和子

自宅近くの大学の桜

死人焼く火加減上げて山桜  茨木和生

伊吹嶺4月号の風光集は久しぶりの6句。 人日や見知らぬ人に名を呼ばれ 「老衰」と死亡診断冬ともし 冴ゆる夜の亡母の小さき足洗ふ 火葬炉の鉄扉閉ぢたる寒さかな 人ひとり焼く間の冬日濃かりけり 手袋を脱いで真白き骨を選る 「人ひとり」の句は、タイトル…

まだ出来る爪立ち歩き草青む  岡本眸

今日は鶴舞公園に行って来ました。 ご婦人から「まだ早いですね」と声を掛けられ、円墳の下萌を熱心に見ていた私は、「はて、何が早いのかな?」と思ったのですが、桜のことでした。 見ると、花の芽の先がわずかにピンクになっていました。

嵯峨野路に袖すりあふも竹の秋 鈴木真砂女

久しぶりに歩いてきました。

伊吹嶺3月号

風光集より私の5句 幼子の深き眠りの聖夜かな 年の瀬や町に書店のひとつ消え 数へ日や若き御霊に「お〜いお茶」 忘年やダウンライトの二人席 福引の当たりの鐘に恥じらへり 昨年から始まった栗田前主宰選の「寒月賞」。速報上位5編以外の高点12編の中に私の…

落ちてゐし種ふくらめる雨水かな 滝沢伊代次

今日は二十四節気のひとつ、雨水。 七十二候では、雨水の初候は「獺祭魚(かわうそうおをまつる)」。かわうそが捕らえた魚を川岸に並べている様子が、人が祭りのときに物を供える様子に見えたことから生まれた季節の名前です。 獺祭やキュッキュと磨く窓硝…

義仲忌の膳所はみぞるゝばかりかな  飴山 實

源義仲の忌日は陰暦一月二十日。陽暦では今頃ですので春の季語で良さそうですが、冬の季語となっています。 義仲寺翁堂天井画(伊藤若冲作複製)

しばらくは野火のうつり香義仲忌  飯田龍太

川崎展宏に『義仲』という句集があり、有名な<「大和」よりヨモツヒラサカスミレサク>という句が入っています。でも義仲の句はひとつもなくて「巴寺」という句が収録されています。それにしても芭蕉は義仲と同じ所に埋葬してほしいと願うほどですし、木曽…

義仲寺

母の銀行口座の解約のための戸籍謄本の遠方からの取り寄せに目途がたったので、3月の京都句会の出席も叶いそうです。 三月句会は近江の義仲寺。 今度で4回目ぐらいでしょうか。 小さい寺ですが義仲や芭蕉に所縁の寺ですので、歴史に思いを馳せれば小さな景…

更新

先月半ばに熱を出して3日間ほど寝込んでいました。母が危篤状態だったので熱が下がらないと葬式が出せないぞと危惧していましたが、やっと熱が下がった翌日母が亡くなりました。満94才の大往生でした。やっと生活も少し落ち着いてきたのでブログの更新が…

伊吹嶺2月号

風光集より私の5句 A級に肉と戦犯十二月 理容師に預くる頭開戦日 裸婦像の両手は腰に冬の空 荒魂の社に守衛落葉降る セッションのベースのソロや暖炉燃え

一行の心を籠めし年始状  高浜虚子

伊吹嶺1月号風光集より私の五句 風なくて草の高さを秋の蝶 鉢巻し見てゐるだけや運動会 柳散る旧商会のアーチ窓 秋深し頬剥落の憤怒像 秋果てぬ合ふも別れも手を振つて

伊吹嶺12月号

風光集より私の五句 秋の昼みな窓を向きみな一人 新調の眼鏡を磨く良夜かな 名月や上背高き老詩人 獅子舞へり芋茎祭の先頭に 叩きつつ彈きたるベース夜は長し 先週の21日に日泰寺の弘法市に行って来ましたが、陽気も良く結構な人出でした。

伊吹嶺11月号

風光集の5句です。 凹みたる薬缶の温み敗戦日 支払のカードの軽し法師蟬 SFの上巻遅々と台風圏 虫鳴くや光堂より灯の漏れて 非凡とは遠きてのひら秋の水

久しぶりに歩いてきました

ひつじ田に二本のレール小浜線 高野素十 たひらかに伐口のこし竹を伐る 阿波野青畝 転がして磨く言の葉冬青の実 村上喜代子

第22回伊吹嶺全国大会

伊吹嶺賞表彰 今日は名古屋メルパルクにて伊吹嶺全国大会でした。

伊吹嶺10月号

風光集の五句です。 音立てて蛇跳ねゐたりアスファルト 大盛の更に大盛かき氷 涼風や古き列車の顔揃へ 制服の黒ばかりなり不死男の忌 仕舞湯の流れ去る音夜の秋

良夜かな盥に紺の衣漬けて 塚本邦雄

今日は中秋の名月。 眼鏡(右-3・5左-4)を作ったので満月がきれいに見えました。

三日月に琴の音こぼれこぼれ消ゆ 沢木欣一

暑い暑いとはいえあと12日で十五夜です。

京都鉄道博物館

1日は京都句句会でした。 鉄道博物館を吟行しました。 吟行句 靴揃へ親子素足にプラレール 哲半 SLの十分乗車夏休み 伽葉 制服の黒ばかりなり不死男の忌 徒歩 機関車も湯気上げゐたる酷暑かな 悦枝 行く夏や機関車車庫にタールの香 万里子 盆近し昭和の駅…

伊吹嶺八月号

風光集の私の五句です。 十薬や塀の向かうの女声 梅雨青し立像薄き胸を張り ほろ苦き微分積分夏の海 沖島へ小さき舵輪夏の雲 お東とお西を参り心太

夫婦の夜氷菓の中に匙残し 対馬康子

3年ぶりに胃カメラの検査をしました。 異常はなく安心。 ちょっと贅沢。 最近の傾向なのか、この店の特徴なのか、かき氷の粒子の細かいのに驚きました。

蓮ひらく祈りの十指解くやうに 伊藤範子

蓮の花を見たかったので鶴舞公園へ行って来ました。 はちすさく双ヶ岡の風受けて 徒歩 私のこの句、季語が動くのですが、京都の法金剛院への挨拶ということで・・・。

伊吹嶺7月号

風光集の5句です。 麦青む傍に廃車山と積み 千の手を暗きに広ぐ御開帳 手を浸けて心地よき川伊勢参 夏近し大灯籠の道しるべ 深閑と酒蔵にほふ清和かな

山門を出れば日本ぞ茶摘うた 田上菊舎

6日は京都句会でした。宇治の萬福寺を吟行しました。萬福寺は昔々緑川洋一のモノクロ写真に魅せられて訪れたことのある思い出の地です。 木魚めく布袋の腹の涼しさよ 哲半 回廊に漏るる梵唄梅雨晴間 伽葉 黄檗に写経一文字風薫る 徒歩 花嫁に降る雨やさし芒…

伊吹嶺6月号

同人欄が「風光集」に統一されて初の六句入選です。 ボートみな二人が乗りぬ桜東風 面会の止まらぬ涙春ともし いつまでも手を振る母や花の昼 経蔵を出れば一切花吹雪 戦禍止まず ひとひらの花を命と思ふべし うぐひすや密教の塔牢として

草津宿

5月2日は京都句会でした。 滋賀県草津の本陣跡界隈を吟行しました。 新しい人の参加もあり賑やかな句会となりました。 道潅は関東の人なのに何故?と思いましたが、子孫がこちらに移り住んだようです。 不盡とは不尽のことだそうです。河原地主宰が即座に…

伊吹嶺5月号

風光集より五句 モニターに一指繋がれ春浅し 病棟の矢印辿る余寒かな 麦踏んでスラブの大地思ひけり 丁寧に疊むおしぼり春愁 句友からの励まし 母ゐればこその介護や花菜風