俳句

伊吹嶺5月号

風光集より五句 モニターに一指繋がれ春浅し 病棟の矢印辿る余寒かな 麦踏んでスラブの大地思ひけり 丁寧に疊むおしぼり春愁 句友からの励まし 母ゐればこその介護や花菜風

京都句会

4日火曜日は京都句会でした。十周年の記念すべき句会です。大津の三井寺を吟行しました。 春の闇音立てて湧く閼伽井水 哲半 経堂を出れば一切花吹雪 徒歩 鐘の音に応へ鶯声を張る 悦枝 春灯や墨痕しるき募金箱 万里子 経堂の波形格子花明り 佳子 さへづりや…

伊吹嶺「4月号」

「秀峰集」と「遠峰集」に分かれていた同人覧が今月から一緒になって「風光集」となりました。私の五句です。 廃業はまだまだ先ぞ薬喰 母連れて順待つ寒さ診察日 尻もちにパンの飛ぶ母着膨れて 冬凪や違ふ形の椅子二席 大寒や濃き珈琲を二杯淹れ

伊吹嶺3月号

遠峰集より五句 冬至湯の槽より母を抱き上げぬ 平仮名の落款清し雪明り 銀幕に小さきthe end 年詰まる 日本晴わがゆく道を恵方とす 塀越しの婚の騒めき細雪 平仮名の落款は栗田やすし前主宰の色紙であります

チャットGPT

伊吹嶺3月号のコラムで、加藤孝男先生が話題にしていた「チャットGPT」が、テレビの報道番組でも紹介されていました。私も早速スマホにインストールして試してみました。「初蝶と介護を題材にして俳句を作ってください」と入力すると「初蝶や介護の手を求め…

伊吹嶺6月号

遠峰集より今月は6句掲載でした\(^o^)/ 底厚き靴を選りたり翁の忌 冬めくや弾けぬギターを床の間に 冬晴や檻掴み啼く手長猿 肩に寄る見知らぬ頭十二月 山眠る地底深くへ廃棄物 凍コンドルつひに翼を広げざる

伊吹嶺関西支部新年俳句大会

1月14日の関西支部新年俳句大会の選句結果が届きました。係の方、ありがとうございます。 河原地英武主宰選 伊勢の空白き腹見せ鷹飛べり 上田博子 昇降機聖樹の鉢と乗合はす 山田万里子 聖夜劇出番待つ児の武者震ひ 藤木洋子 湖に銀のさざ波百合鴎 水鳥悦…

成人の日の華やぎにいて孤り  楠本憲吉

熱田神宮に行って来ました。 中日ビルも完成間近?

77回カナリア俳壇

今年初めてのカナリア俳壇にて、幸先よく河原地主宰の◎を頂きました。 日本晴わがゆく道を恵方とす 出来た時は「日本晴わがゆく道を恵方とし」だったのですが、あくる日に暗唱してみたら「恵方とす」になっていたので、こちらの方が決意のようなものが見えて…

「伊吹嶺」創刊二十五周年記念号

伊吹嶺1月号が夕刻過ぎに届きました。年内に届くかどうか心配していたので安心しました。 遠峰集より5句 研ぐ度になじむ鋏や涼新た 腕広げ憤怒の面里神楽 地芝居の客の手拍子足拍子 開梆の古りたる音やうす紅葉 小道具のかつらを貰 二十五年周年記念という…

伊吹嶺12月号

遠峰集より五句 奥宮の杜のくらやみ迢空忌 向かひ合ふ阿吽のきつね夕野分 母屋より高き棚田や稲雀 ロゴ光るレーシングカー天高し リヤカーで作る戦車や文化祭 投句したファイルを確認したら二句目の上五が「向かひ合う」でした。編集部の方が「向かひ合ふ」…

近江路は雨のもてなし翁の忌 徒歩

一日は京都句会でした。 雨の中滋賀県膳所の義仲寺無名庵で句会。 義仲寺は湖明かりなり若葉雨 司馬遼太郎 吟行句 開梆の古りたる音やうす紅葉 徒歩 秋雨に濡れて色増す柿ひとつ 悦枝 秋雨に震ふ葉蘭や巴塚 哲半 義仲寺の句碑それぞれに初時雨 秋麦 雨しとど…

自己模倣

過去ログを辿ってみましたら十五周年記念大会で一句入選していました。 丹羽康碩選 札所への地図翻る青田風 後の二十周年記念大会に応募した記念賞二十句の冒頭に「東風吹くや縁はたはたと遍路地図」というのがあって、自己模倣かどうか悩みはつきません。

伊吹嶺二十五年周年記念俳句大会

昨日は小澤實氏をお招きしての二十五年周年記念大会ででした。 結社賞受賞者(酒井とし子さん)の表彰 俳句大会では一回だけ名乗ることができました。 栗田せつ子選 研ぐ度になじむ鋏や涼新た 新年大会での入選はありますが、全国大会での名乗りは初めてです…

京都句会

4日火曜日は京都句会でした。家の事情で不在投句でしたが、久しぶりに主宰特選をいただきました。 リヤカーで戦車を作る文化祭 河原地主宰評 明るい句ながら、ウクライナ戦争を連想させる作りがうまい。中七「戦車作れり」「作る戦車や」等、切れを入れると…

伊吹嶺10月号

遠峰集より。 空梅雨や男結びの古雑誌 明け初むるお山の空や源信忌 炎天やガットを硬く張り上げて ひと粒の蟻が一気に幹下る 乾杯の氷かたむく晩夏かな 山本光江さん担当の「遠峰集鑑賞」に久しぶりに私の句が取り上げられて、「作者の詩心はいつもながらユ…

桐一葉最後の恋と想ひつつ 小澤克己

伊吹嶺9月号

遠峰集より。 玄関に夏の燕が来てをりぬ 夕暮れの泰山木に蕾立つ でで虫や闇に響ける波の音 惜敗の涙を漱ぐシャワーかな 杉枡の香りに注ぐ冷やし酒 今回の投句は自分としてはかなり出来が悪いと自覚していまして、主宰も五句選ぶのに苦労されたのではないか…

伊吹嶺8月号

今日は京都句会の予定でしたが、コロナ拡大のため中止となりました。遠峰集より私の五句です。 雪渓の先へ消えゆく足趾かな リヤカーに箒一本昼薄暑 線香の帯の焦げゆくか芒種な 梅雨きざす象の家族の砂遊び 風鈴や母校に近き家に住み

月草の色見えそめて雨寒し  暁台

露草がもう咲いていました。

伊吹嶺7月号

遠峰集5句 鰐口の鳴れば散るなり山桜 地下鉄の通路風吹く啄木忌 臍の緒は金庫の奥に目借時 声なくて足音大き壬生踊 春ゆくや楼閣今はケアハウス

6月京都句会

昨日は京都句会でした。京都動物園を吟行しました。南側は琵琶湖からの疎水。その向こう側は日野草城の「ミヤコホテル」10句の舞台とも言われる都ホテルです。前日の雨も止み、暑くも寒くもなく良い日和でした。私の地元名古屋東山動物園と比べるとうんと…

伊吹嶺6月号

遠峰集より六句 東風吹くや子犬連れたる元女王 大阪のネオン川面に西東忌 野遊びや座りよき石探しあて 春昼や絵師の背越しに妻眺め 朧夜や数寄屋の裏に舟泊めて 護国神社 永日や大和の銘に鳩の糞 久しぶりの六句でした\(^o^)/。上五、「や」が五つも並んだ…

噴水や旅の遠さの空のいろ  岡本眸

紫陽花に伏字のごとき一日かな 岡本眸

今日は外食に出かけたのですが、松坂屋を通り抜けしましたら花屋に紫陽花がたくさん並んでいました。 母の日の花のようです。

夕暮は人美しく杜若 高木晴子

明日明後日は休日なのですが時間がないので閉店後に平和公園の里山へ燕子花を見に行ってきました。

ふらんす堂通信

「伊吹嶺」に連載している俳書紹介の私の短文が『ふらんす堂通信』に転載され、お礼としてその雑誌を頂きました。

伊吹嶺5月号

遠峰集より5句 路地裏の夕づくふぐりおとしかな 欠片だけ貰ひしバレンタインデー 獺祭やキュッキュと磨く窓硝子 新札を財布に獺の祭かな 秒針の動かぬ時計宗易忌

京都御苑吟行

4月5日は久しぶりの京都句会した。 大島桜でしょうか? 護王神社での句会。 河原地主宰の指導もありました。 こちらは山桜ですね。 鼓草御所の小流れ幾曲り 哲半 木の下に姉妹三人花楓 徒歩 飛行船浮かぶ外苑飛花落花 悦枝 清明の朝おろしたりスニーカー 万…

伊吹嶺4月号

遠峰集より五句 山眠る即身仏を懐に 鍵掛けて外に飛び出す近火かな 野次馬や火事のホースに躓いて 鳥羽殿で大きおむすび日脚伸ぶ 待春や運河の橋にバルコニー