第152回京都句会

普段は自句自解はしないのですが・・・。

オリオンンや孤島に今も伯父の骨

特選
 何処の孤島か存じ上げませんが、硫黄島の滑走路の下には何千もの御遺骨が眠っている。オリオンの輝きが御遺骨を慰めてくれている──石橋忽布

並選
 季語「オリオン」の<寒さの中の静寂や宇宙の広がり、時の経過・・>が叔父様を偲ばれる想いと響き合っています。──岡田佳子

 伯父を偲んで詩情のある句。──河原地英武

予選
 遥かな孤島で戦死した伯父の遺骨は今も帰らず、望郷の思いを抱いて眠っておられるのですね。オリオンを眺めながら伯父を悼む作者の心がそくそくと伝わります。──川端俊雄

私の父(三男)の兄(次男)は終戦直前にフィリピンの小島で戦死しています。未亡人は三男と再婚。そして今の私があるのです。

 

 弔銃の長き余韻や深雪晴

特選
  写実のしっかりとした骨太の句。──河原地英武

並選
  澄んだ深雪晴に響く弔銃の音。その余韻は人の心の中にも長く残るようです。──岡田佳子

  弔銃で送られるのであれば、その国の要人と考えられます。まばゆく晴れた雪景色は死者の晴れやかだった人生を象徴しているのでしょう。銃音の余韻は別れを惜しむ心そのものですね。──川端俊雄

 葬を告げる銃声が雪の止んだ青空に長く響いている~ 映画のワンシーンのように思えました。 ──山田万里子

  しんみりとした印象というより、コントラストの効いた明るさから想像される情景に惹かれました。──貫名哲半

 弔銃の実際の光景を見たことはありませんが、昨今の戦乱を目の当たりにするにつけ、日本の長く続いた平和が束の間の奇跡のように思えて、言いようのない不安を感じます。