小噺の好きな人がいて、時々、不意討ちの如く披露してくれる。
お日さんとお月さんと夕立さんが、一緒に旅をしていました。
ある日、泊まった旅館で朝を迎えると、お日さんとお月さんがいません。
夕立さんが女中に尋ねると「お二人はもう出立なさいました」
夕立さんは一言「月日の立つのは早いことよのう」
「で、お客さんはいつお立ちになりますか?」
「わしは夕方に立つ」
この後、当人の病気の話になり、真っ赤な血尿が出た由。
下ねたがらみの落ちが来るかと身構えていたら、真面目な話であった。