句会の模様後半です。
今回は哲半さんが欠席で、どういう訳か哲半さんの句の評価が注目を浴びてしまいました。

  固まって花散る枝に雀かな

「固まって」は「花」か「雀」どちらかに掛かるのか?

  ワイパーで春の雲吹く駅の窓

私は車から取り外したワイパーで窓を拭くのなら俳味があって良いなと思ったのですが、窓を拭く道具をワイパーというそうです。
「春の雲吹く」が作者の肝なのでしょうが、私はやや気障っぽいと思いました。副主宰も作意が見られるという意見でした。

  自転車を傾ぐカーブや濃山吹

「一見問題はありませんが点の入らなかった句です、皆さんどうでしょうか?」と副主宰。
感動は分かるが「や」は「カーブ」に付けて良いのか?との副主宰の疑問でした。
私は「自転車の傾ぐ」か「自転車を傾げ」ではないのかと思いましたが、「傾ぐ」は自動詞他動詞両方使えるので文語の文法上は問題ないそうです。

  楽団員募集チラシに春の風

いい線いっているが、季語を簡単に決めた感じとの副主宰の意見でした。


まるで欠席裁判の趣で申し訳ありませんでした、

他では

  風とほる鍵屋の茶屋や蕨餅

私は頂きましたが「鍵屋の辻」でないとちょっと無理だなと思いましたが、副主宰はやはり分からなかったようで、「鍵屋の茶室」の間違いじゃないかと思ったそうです。

  灯台の螺旋階段麦の秋

私は良い取り合わせだと思いましたが、場違いな設定という意見が多かったです。
私は嘱目の句と見ましたが、作者によれば違う場所で、文字通りの取り合わせの句でした。

  拝殿に宮守りて居る花の冷え

作者が宮守をしているのですが、傍観者の作に見えるという副主宰の意見です。
私は「宮守りて」が分かりませんでした。

  リス組の帰り支度や柿若葉
これは私の句ですが、第三者的な視点で実感が無いと散々でした。

6月の句会は滋賀県穴太積みの町坂本、
7月は同じく滋賀県中山道61番目の宿場醒井の予定です。