春来る京都市バスの中国語  秋麦

三十三間堂春桃会

  桃の日の結縁願ふ五色綱   ゆうこ
  桃の枝奉書包みに献花かな  哲半
  み仏も人もすしづめ雛の日  万里子
豊国神社の「国家安康」銘の鐘

  太閤の大仏跡や犬ふぐり   佳子
  花びらのやうな足あと春の猫 英武

正面通耳塚前から豊国神社を望む。
通りの名は豊国神社の場所にかつて秀吉造営の大仏殿があったことに由来すると思われる。
  耳塚へ太閤の道草萌ゆる   範子
  耳塚の五つの梵字椿東風   徒歩

吟行句の推敲に苦悶の女性陣。
すでに3句出来ている私はアニメ映画「風立ちぬ」の話題を振って、顰蹙を買う。


通常句会河原地副主宰選
  品書の和紙のももいろ春闌くる 範子
  人去りて恋の絵馬掛く花馬酔木 哲半
  梅の香や辻に見送る笛太鼓   哲半
  数多重の黒き礎や草青む    徒歩
特 初蝶や摩文仁に寄する波の音  徒歩

私の選
  灰いろの犬うずくまる薄氷   英武
  春宵やなで肩なりしワイン瓶  万里子
  品書の和紙のももいろ春闌くる 範子
  鉛筆を握りうたた寝春炬燵   英武
特 見廻りの教師神酒買ふ春祭り  ゆうこ