子らの声弾む鴨川初つばめ  悦枝

  口々に草の名云ひて蝶の昼  万里子

山葵の花

  しづかさの中の水音蝶生まる 徒歩
  春の蝶堰の光に見失ふ    哲半

  ひとひらの花黒髪に少女めく 俊雄

  風一陣青き天より春落葉   秋麦 

  連翹や京のみ空は真青なる  忽布
  花の雲抜けて比叡の尖りたる ゆうこ

  チューリップ光をためてをりにけり 英武

通常句会 
河原地主宰選
  穴出でし蛇にたちまち風騒ぐ 俊雄
  寝姿の山あはあはと桜どき  佳子
  花嫁の大きな笑窪風光る   俊雄
  一木に卓袱台広げ花の宴   徒歩
 *特選句は作者の都合により不掲載

  花吹雪人語にはかに遠くなる 英武