河原地英武副主宰選五句
  槍形のアイヌの墓標山眠る    俊雄
  夜会果て妻に羽織らす裘     忽布
  しぐれ来て托鉢僧の法のこゑ   万里子
  冬の朝湯気立ちのぼる千枚田   ゆうこ
特 冬めくやみすゞの部屋に格子影  徒歩


  わが袖を離さぬ妻よ年の市    英武


句会後、河原地副主宰の句集『火酒』評論集『平成秀句』出版祝いを開きました。


お店からもお魚とお酒の持て成しがありました。

今日の句会の高得点句
   荒星や一気に干せる火酒の盃  英武
出張先の上海での句だそうで、自分は意外に酒に強いと発見したそうです。

  祝『平成秀句』
  俳諧を繙く秘鍵冬日濃し  徒歩

東福寺吟行 
臥雲橋から通天橋を望む。

  静かなりもみぢもみぢの通天橋   悦枝
  山門に湯葉売る女着ぶくれて    惠光
  散り敷けるもみぢに苔の湿りかな  俊雄

  百間の東司の三和土冷え渡る  ゆうこ
  冬ざれや丸甕並ぶ東司跡    英子

  虫食ひし小橋の柱夕笹子    徒歩
  裸木の鋭き先に冬入日     万里子
  散り敷ける紅葉色濃し愛染堂  哲半 

  三門の影にさざ波枯はちす   佳子

副主宰不在の佳子さんの宗匠?振りも板につき吟行句会も無事終了しました。