伊吹嶺11月号遠峰集より

  終戦日常より冷えし水供ふ
  湯上りのタオル絞れば法師蝉
  髪切つて項なでたり秋燕
  妻だけの小さき金庫や蚯蚓鳴く
  ひび割れに札貼りし窯萩の風

二句目は
「湯上りのタオル絞れり法師蝉」でしたが「絞れば」と添削が入りました。
こういう添削に出会うと師のあることの幸せを感じます。
「絞れり」を「絞れば」に変えることは私には考えも付かぬことでした。
遠峰集の栗田主宰の選も来月号で最後となります。