京都句会

京都通常句会50句
河原地英武主宰選10句

  銀杏の実朝陽に透けて薄桃に   悦枝
  肌寒し刺股壁に番所跡      哲半
  冷やかに光あつめて虎徹の刃   万里子
  掛稲や真田の里に日を受けて   徒歩
  会飲の隅の密談秋扇       徒歩
  秋の蚊のふわり逃げ込む書架の裏 悦枝
  楽焼に想と一文字雁の頃     徒歩
  足裏に白砂やさしき秋の浜    哲半
  長き文添へて松茸送り来る    惠光
特 擦り減りし行者のわらぢ草の花  佳子

  薄下駄の男城下を獺祭忌     英武