京都句会河原地主宰選10句
この向かう墓地かも知れず暮れの秋 秋麦
こがらしや仁王の胸の罅深し 佳子
実家までレンタサイクル冬日和 哲半
薄目して亀の乾ける小六月 俊雄
小春日や窓に人待ち顔の猫 悦枝
小春日や座布団残る舫ひ舟 万里子
お稲荷の狐に紅絹の冬帽子 俊雄
木枯や和紙を貼りたる割れ硝子 万里子
渋柿を蹴り蹴り鴉大道へ 悦枝
特 停車場の潮騒ばかり開戦忌 徒歩
室咲の増えたる二人暮しかな 英武