京都句会大山崎美術館吟行

  御手洗の龍の眼光る青葉雨   恵光

  山崎の苔の中なる梅雨きのこ  秋麦 

  濃き白を水面に映し半夏生   万里子

  磨かれし振り子時計や夏館   佳子
  のぞき合ふガレの花瓶や梅雨灯 ゆうこ

  睡蓮や池の泡沫雨に消え    哲半
  青梅雨や志功挿画のいろは歌  徒歩

  珈琲の香を抜け梅雨のベランダへ 英武

句会前の食事会での中斎ゆうこさんの新人賞御祝い


新人賞御祝い句
  笑顔佳き友の祝ぎこと花菖蒲   惠光

  抜きんづる瑞枝たをやか花石榴  範子

  潮も良し白南風に乗り漕ぎ出でよ 万里子

  伊吹嶺の風吹ききたり立葵    忽布

  大輪を泰山木に見つけたり    徒歩

  ゆずの花うすき花弁の心意気   秋麦

  抱く孫の見上ぐる夏天遠伊吹   哲半

  よき風にいよよ華やぐ花菖蒲   佳子

  精励な織姫迎へけふの句座    英武


通常句会河原地副主宰選5句

  聖歌集金の小口に青き黴   万里子
  叡山の風も馳走や夏座敷   忽布
  眥に残る純情立葵      徒歩
  空狭き木曾の街道落し文   徒歩
特 薄目して尻かくゴリラ夕薄暑 惠光


  ソプラノの母の歌ごゑ合歓の花 英武