京都句会醒ヶ井吟行

  梅花藻の流れに浸す薬缶かな 徒歩

  小流れに緑のうねり花藻咲く 範子
  門川の梅花藻揺らぐ夏景色  忽布


  柵を溢るる水の涼しかる   哲半


  藻の川に雫落とせり釣忍   佳子

  関札を廊下に掲ぐ夏座敷   ゆうこ
  鉢植の水やり蜘蛛の糸弾き   英武

本陣跡の食事会場で新人賞を受賞した東口哲半さんへお祝いの句進呈。

お祝い句
  朝日さす都大路や新樹光      範子 
  夢抱いてひまはり大き花咲かす   ゆうこ
  野良仕事終へて額の玉の汗     忽布
  自転車の先は坂道虹二重      徒歩
  青みたる多景の島影夏来る     秋麦
  咲きそむる白蓮ほのと紅さして   佳子
  夏空へ狼煙をたかく東山      英武

通常句会河原地副主宰選五句
  青鷺の水蹴つて発つ水の綺羅   範子
  水漬けし縄で茅の輪の竹縛る   哲半
  ひと夜にて死す景品の兜虫    範子
  赤き腹ゆすつてゐたり女郎蜘蛛  ゆうこ
特 夜濯や藍うすれたる剣道着    範子

伊吹山