伊吹嶺7月号が届きました。
栗田やすし主宰「飛鳥路」より


  ふくべ抱く羅漢もおはす木下闇


五百羅漢を訪れると、沢山の羅漢に目移りしてしまう。
ふくべを抱いた羅漢に目を止めた作者。
「おはす」というやさしい表現に、まろやかで素朴な(ひょっとしたら酔っ払っているかもしれない)羅漢様が見えてくる。


河原地副主宰「‌鯉幟」より


  畳まれて四角き顔の鯉幟


鯉幟を丁寧に畳んだら鯉の顔が残ったのである。
これは(句に)貰ったとほくそ笑む作者の顔が見えるようだ。


私の三句

  白帳に修二会の僧の影法師   徒歩
  立ち代り木沓を鳴らす修二会僧
  蝋燭の梵字溶けゆく彼岸かな