伊吹嶺9月号 栗田やすし「青胡桃」12句より


  蝉時雨戸口小さき無言館


「戸口小さき」のさりげない写生が「無言館」という名称と響き合い、「蝉時雨」が終戦の日を連想させる。


河原地英武「夏空へ」8句より


    哲半さんの新人賞受賞を祝ひて

  夏空へ狼煙をたかく東山


哲半氏への拍手と並々ならぬ期待が窺える句。
同時に作者自身の志でもあり、我々へのエールでもある。